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この回はアイシングの具体的な内容の説明をしたいと思います。
◯ まずは必要な道具のご紹介です。
・ラップ
氷嚢を患部に押さえつける時に使用します。
Amazonやホームセンターでお手頃価格で売っております。
トレーナーの現場などではかなり使用します。
・アイスバック
宿舎に戻ってからや、ご家庭で使用することが多いです
この中に氷を入れてラップやバンテージで固定します。
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・バンテージ
アイシングの固定や肉離れ後の圧迫など用途はさまざま。
写真は幅15cmのワイドタイプですが、いくつかのタイプのバンテージがあるとかなり便利です。
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◯ 氷の種類
スーパーなどでご自由にどうぞ的にある、クラッシュアイスや製氷機の四角形の氷がオススメです。
◯ 温度
氷の温度は0度が理想的です。
稀に皮膚にくっついてしまうような氷がありますが、皮膚にくっつくレベルの氷は0度よりも冷たいです。
その場合は水で濡らしてから使用しましょう。
皮膚に当てたときに、氷の表面が溶けるぐらいがベストです。
◯ 時間
目的:炎症抑制
捻挫や骨折、靭帯損傷等で腫れや熱感が顕著の場合は1回につき20分程度(感覚がなくなるぐらい)行います。その後40分(冷やした時間の倍程度置いてから)再度20分間冷やします。
これをできる限り繰り返します。もちろんelevation(挙上)しながら行います。
目的:疼痛軽減
例えば、運動中や運動後の慢性的な炎症での疼痛を抑制したい場合で腫れや熱感がそれほどではない場合、
5分から10分程度アイシングを行います。
そこまで長い時間はやりません。
理由は前回のブログにも書いた内容ですが、状況に応じたアイシングが必要だからです。
何でもかんでも冷やすのではない。と言うことです。
◯ 症状別のアイシングの仕方
・足関節
・大腿部(モモカン)
膝を曲げてアイシング+圧迫してください。
曲げることがポイントです。
お風呂は受傷直後、腫れや熱感が残っている時期には入らない方がいいです。シャワー程度がオススメです。
湿布は個人的にはあまり使用しないです。
患者様にお任せしています。
ただ一つ、注意事項は、白色の湿布は長時間使用しないように伝えています。
使い始めは冷たくて気持ちいいのですが、3時間以上貼り続けると湿布自体に熱がこもり、逆に熱を与えてしまっていることがあります。
目安はとった後に赤くなっている場合は長時間つけすぎた結果です。
アルコールは腫れがひどくなるし、治りも悪くなるためなるべく避けた方がいいです。
その他ご質問等ありましたらインスタのDMやLINEからご連絡ください。
第一回目のコラムは応急処置の考え方についてです。
当院ではスポーツ活動中の怪我により来院される患者様が多数いらっしゃいます。
毎回と言っていいほど相談されるのは、
- 「冷やした方がいいですよね?」
- 「湿布は貼ってもいいですか?」
- 「お風呂は入っていいですか?」などです。
社会人では
- 「アルコールは飲んでもいいですか?」
もよく相談されます。
このような相談にお応えする形として、今回は応急処置考え方について注意事項などを共有したいと思います。
なぜ最初からやり方を教えないかと言うと、見ようみまねでやって失敗している患者様のお話をよく聞く為です。
また、原理原則を理解することでチームのコーチや病院の先生に、分からないことを質問できるよう知識を身につけてほしい。
わからないことのレベルを上げてほしい。
保護者の方々や患者様一人ひとりの知識が上がったら、地域医療のレベルも上がるとおもう。
保護者の方々のメディカルや身体機能の知識が上がれば、学校の部活の指導者やクラブの指導者のメディカルや身体機能についての知識も必要になる。変なことが言えなくなるため。
そうなることで恩恵を受けるのは子供たちです。
子供に関わる大人の知識が上がり、より専門的な指導ができるようになる。
結果、地域医療の質、子供達に関わる大人の質が向上すれば中途半端な専門家が淘汰されていくことにになって行く。
そして、病院の先生にもこちら側がほしい情報をしっかり聞くことができるようになる。(問題ないから大丈夫とか言われ30秒程度の問診で終わることもない)
このブログを読んだ方にはレベルの高い情報をお伝えしたい。
むやみに行うのではなく、理屈を理解してほしいので!
そうすることで色々なことに応用が効きます。
では本題に入ります。
応急処置と言えば
R・I・C・E です。(ライスと読む)
最近+「S」も必要ではないかと言われている。
※特に下斗米が重要視しているのは圧迫です。
RICE +Sにを早期に適切にすることで、治癒過程を速やかに行うことができます。
RICE +Sの中で「Ice」について述べていきます。
アイシングの目的は、炎症抑制と疼痛軽減
炎症抑制
怪我をして、内出血が起きます。
内出血が起きると、周りにある正常な細胞をも血液中にある酵素によって破壊してしまい、純粋な怪我で破壊された損傷より広範囲の損傷を与えてしまう。
よってアイシングで血液循環を抑制することで、血液中の酵素による正常細胞への破壊を抑え込む。
結果、損傷範囲が最小限で済み、治癒期間も短縮できるという考え方があります。
もう一つは疼痛軽減です。
単純に「痛い」という反応を脳へ伝えるよりも、「冷たい」という反応を脳へ伝える方が早いことを利用した考え方です。
結果、「冷たい」が早く脳に上がるので痛みを感じにくくすることができます。
この2つの目的でアイシングは行われています。
下斗米接骨院では後者である「疼痛軽減」を目的にアイシングを主にしています。
その考え方は以下のような理由があります。
アイシングを行うと治癒過程を遅延させてしまう。
との内容の論文があります。
『例えばダメージ100の部位を治したい時、脳は100治す為の命令を各部署に出すことでダメージ100の治癒過程が迅速に行われるのに対し、アイシングをすることで疼痛を抑制し脳へ損傷度合いのフィードバックを過小評価してしまうと。
そうすると脳は100ダメージあるところを70や60と勘違いしてしまう。よって各命令を70、60のダメージに対応するだけしか出さない。
結果損傷の治癒過程が遅れる。』というのです。
確かになと考えました。
トレーナー系の雑誌「スポーツメディスン」に掲載されていた内容で、国際武道大学の笠原先生もむやみにアイシングをすればいいものでは無く、戦略的に行う。と述べられておられました。
下斗米の解釈(間違った解釈かもしれませんので一度ご購読ください)では、状況に応じたアイシングが必要と考えます。
熱感、腫れてれていないのであればアイシングはしない。逆に熱感、腫れ、疼痛が強ければアイシングを行うなど。アイシングの氷の温度や時間も重要ですのでその情報も今後のブログに掲載していきます。